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ライブリッツ株式会社

INTERVIEW

インタビュー

代表取締役社長

村澤 清彰

代表取締役社長 村澤 清彰

「経験と勘」をデータ資産にする

パフォーマンスを定量化する計測技術が急速に発展しました。野球界では球速だけでなく、ボールの回転数やスイングスピードまで詳細に測れます。「どんなトレーニングで数値が伸びた(伸びなかった)のか」というプロセスを振り返り蓄積する仕組みが、選手の成長に不可欠になっています。

そこにAIを掛け合わせる意味は大きい。ベテラン指導者の経験や暗黙知は素晴らしいものですが、AIと組み合わせれば膨大なサンプルと計測データから「精度の高いデータベース」を構築できます。経験や勘を否定するのではなく、本当に効果のある指導を定量的に見極めてストックする。さらには選手一人ひとりに合わせた「専属のAIコーチ」も生み出せます。モーションキャプチャでフォームもデータ化できる今、こうした仕組みをアマチュア層にも広げていきたい。

育成と分析に宿る「日本流」の活かし方

海外は新しい計測機器の開発・導入が非常に早く、試合も個人のパワーで勝負する側面が強い。根底には「高いパフォーマンス数値の選手を集めてくる」という文化があります。一方の日本は、体格差などのビハインドを戦術や育成でカバーしてきた文化がある。

だからこそ、「どうすれば高いパフォーマンスを引き出せるか」という育成の観点と、「どう相手の弱点を見つけ、自分の強みで勝つか」という分析の観点に、日本流のテクノロジーの活かし方があると考えています。

テクノロジーが変えた常識と、新たな熱狂

野球では、データ分析が「勝ち方」を大きく変えました。筆頭が「セイバーメトリクス」。ホームランを打つ選手が評価されていた時代から、出塁率に着目し「アウトにならなければ点が取れる」という理論で勝つチームが現れ、それをデータで実証した。球界の常識を覆し、テクノロジーの発展にも寄与しました。

もう一つの潮流が「リアルタイム化」と「メディアのデジタル化」です。新聞やテレビの「枠」の制約がないネットでは、あらゆる1プレーが速報として伝わる。試合全体だけでなく1プレー、そこに至る努力や苦労をストーリーとして絶えず届けることで、強いエンゲージメントが生まれます。ファンが毎日サイトを訪れ、その熱狂がファンクラブ加入やグッズ売上につながる ── スポーツビジネスもテクノロジーで「変えられる」と確信した瞬間でした。