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ライブリッツ株式会社

INTERVIEW

インタビュー

FastBall Baseball ACADEMY / 元プロ野球選手・アナリスト

志田 宗大

FastBall Baseball ACADEMY / 元プロ野球選手・アナリスト 志田 宗大

数字を示すだけでは終わらない。「教える」ことへの挑戦

アカデミーは、データや数字を提示するだけの場ではありません。生身の人間に、身体を使ってスキルを伝えていく直接指導の場です。そのぶん自分の言語化能力や指導スキルも問われますし、アナリスト時代とはまた違った面白さと責任があると感じています。来てくださる選手や保護者の皆さんに満足していただけるよう、今持っている経験を全力で還元していきたい。

2026年8月11日、豊洲エリアに「FastBall Baseball ACADEMY」がオープンしました。教育熱心で科学的な指導を求めるご家庭も多い地域ですが、どこでやるにしても私の指導に対する温度感や熱量が変わることはありません。小・中学生に教える場ですから、「自分がもし同じ年代だったら、どう教わったら嬉しかったか」を常に振り返りながら、一人ひとりに寄り添って丁寧に取り組んでいきます。

データと「感覚」は、どちらか一方ではない

アカデミー開設前からアマチュアチームの現場に足を運んできましたが、皆さんの熱量が非常に高く、プロ以上に「どうやったら強くなれるか」を熱心に学ぼうとされています。日本の野球の根底を支えているのは、まさにこうしたアマチュア野球の現場だと実感しています。

一方で、データを活用する現代であっても、スポーツをやるうえでメンタル的な要素は絶対に外せません。「デジタルデータがあれば精神論はいらない」という『0か100か』の考え方ではなく、両方をバランス良く取り入れていくことが大切です。

もちろん、抽象的に「気合いだ」と言うような指導はしません。分かりやすく実践しやすい方法を提示したうえで、「ここは踏ん張り時だ」「疲れた中でもう一振りしよう」といった泥臭い部分も、スポーツの世界で成長していくには不可欠だと考えています。

ジュニア期に必要なのは「体幹」という土台

ジュニア期にこそやっておくべきなのは、圧倒的に「体幹」のトレーニングです。今はテクニックが上手い選手が増えた一方で、根本的な体の強さが足りない選手が増えたと感じています。どんなスポーツでも、体幹の軸がしっかりしていないとパフォーマンスが安定せず、上手さも途中で頭打ちになってしまいます。「走ること」も非常に大切な要素です。いい走り方をしている選手は、例外なく軸が安定しています。

私自身はアマチュア時代、比較的体が強かったので怪我に悩むことは少なかったのですが、いい選手はメンタル的にも「痛みに強い」「タフである」という特徴を持っています。もちろんアカデミーで無理をさせることは絶対にありません。ただ、自分で決める限界値が浅い選手は、なかなか上のレベルには行けない。日常から自分の中の「強さの基準」を少しずつ上げておくことは大切だと思います。

AIに「使われる側」ではなく、「使う側」に

試合で打てる、活躍するというのは、あくまで「結果論」です。大切なのは、良い結果が出た時にそれを継続できること、そしてダメだった時にも悲観せず、やるべきことをしっかりやっていく強さです。

データや数字は、どこまでいっても現場で起きたことの「後追い」でしかありません。そこに固執しすぎると、目の前の本質を見失いがちになります。AIやデータに「使われる側」になって一喜一憂するのではなく、自分が「使う側」に回るべきだ ── 子どもたちにはそう伝えていきたいですね。

指導の強みを挙げるなら、科学的なアプローチを取り入れつつ、とにかく「分かりやすく、簡単に教える」ことです。幼少期は自分の感覚と実際の動作のズレが大きい時期なので、子どもたちと同じ感覚に立ち、横文字などを極力使わず、平易な言葉で伝えることを最優先にしています。

引き出しを増やし、誰もがハッピーに野球を終えられるように

所属チームの監督やコーチが言っていることは正しいことです。私たちのアカデミーはそれに取って代わるものではなく、「新しい角度からの引き出しの1つ」として活用してもらえればと思っています。引き出しが多くあれば、将来壁にぶつかった時に必ず救いになります。

最終的にプロになれるのは、ほんの一握りです。プロにもアマチュアにも、それぞれ野球を終える「出口」がある。せっかく続けてきた野球を誰もがハッピーな形で終えられるよう、私は伴走者として、確実にレベルアップへ導いていきたいと思っています。