AI研究
AI(Gemini)で「怪我の予兆」は検知できるか〈後編〉スポーツ現場の未来

スマホ映像×AIのスイング解析(前編)を踏まえ、後編では「普及したらスポーツ現場はどう変わるのか」を考えます。部活動の地域移行における指導品質の担保、そして「怪我の予兆検知」への応用について、研究担当の加藤に聞きました。
「外部委託」時代の指導クオリティをAIで底上げする
部活動の地域移行が進む一方、専門性の高い指導者が全チームに常駐できるとは限らず、指導の質にバラつきが出がちです。専門知識が少ない指導者でも、スマホで撮影さえすればAIが「スイング速度が落ちている」「以前より肘の位置が下がっている」と客観的な情報を返してくれる。「なんとなく」ではなくデータをもとに話せるようになり、指導の均質化(再現性の向上)につながります。
「怪我の予兆」は動きのズレから見つけられる
「怪我しています」と診断はできませんが、「怪我につながりそうな予兆(リスク)」の検知は可能だと考えています。日々データを貯めると、本人も気づかないフォームの微妙な変化 ──「今日は腕の振りが遅れている」「踏み込みが浅い」── をAIがアラートとして出せます。コーチはそれを「疲れてる?どこか痛い?」という声がけのきっかけにでき、大きな怪我になる前に対処できる可能性が上がります。
相性が良いのは、ゴルフや野球のスイング、バスケのフリースローのような「型」のある反復動作。まずはそこからスポーツ科学の民主化が進み、ダイエット中に毎日体重計に乗るような感覚で、誰もが手軽に日々の練習へ映像解析を取り入れられる未来が見えてきました。
この記事は note「スポーツAIラボ」掲載記事をもとに再構成したものです。元記事(note)を見る →