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Devinを実業務に導入して生産性30%向上|自走するAI駆動開発の実際

Devinを実業務に導入して生産性30%向上|自走するAI駆動開発の実際

コード補完にとどまらず、タスクを丸ごと任せて自走する自律型AIエージェント「Devin」。実プロジェクトに導入して見えた開発フローの変化・生産性向上・そして新たな課題を、導入を主導した筒井に聞きました。

なぜ「Devin」なのか ── Copilotにはない「自走する」魅力

開発タスクを並列で進めたいという課題感がある一方、GitHub Copilot のようなコード補完AIだけでは物足りない場面が増えていました。欲しかったのは「コードの一部」ではなく「タスクを丸ごと任せて自走してくれる」存在。当時、マネージド型で自走するAIエージェントは実質Devinくらいでした。

最大の特徴はクラウド上で動くマネージドSaaSであること。初回に環境構築を教えてVM(仮想マシン)のスナップショットを取っておけば、あとはブラウザからプロンプトを投げるだけで、自律的にコードを書いてプルリクエスト作成まで完結します。まるで「もうひとりの自分の分身」がいる感覚です。

実業務への組み込み ── 開発フローはどう変わったか

対象は4〜5年続くアジャイル型のプロジェクト。顧客とワイヤーフレームで画面イメージをすり合わせ、API定義・DB定義などの設計ドキュメントを作るところまでは従来通りで、その後の「開発・単体テスト」の工程をDevinに任せるようになりました。

APIなら「このエンドポイントを実装して」と指示するだけ、画面もワイヤーフレーム画像を貼って「この画面を実装して」と伝えるだけで、既存コードの暗黙ルールを学習していい感じに作ってくれます。単純なCRUDなら十分な単体テストも作成。ただし業務ロジックが複雑な場合は細かい指示が必要です。

導入1ヶ月で生産性30%向上

導入1ヶ月時点の計測では、Devinに任せたタスク単体で人間比 約70% の高速化。実装スピードはもはや人間と比べ物になりません。デザインの細かい修正などDevinが苦手な領域も加味すると、開発全体の平均では約30%の向上でした。使い方に慣れるにつれ、そこからさらに10%ずつ上がっている体感もあります。

コーディングだけじゃない ── 自動見積もりからスケジュール実行まで

不具合の調査から工数見積もりまでDevinに任せています。Backlogでチケットが起票されるのをトリガーにDevinのAPIを呼び出し、原因調査と工数見積もりを行って結果をチケットにコメントさせる仕組みを構築。リモートに開発環境を用意できるDevinならではの使い方です。

8割ほどは問題ない調査結果が返りますが、2割ほどは筋の悪い提案(例:バリデーション起因のバグに「バリデーション自体を削除しましょう」)も。人間ではありえない提案ですが、それでもプロジェクトの工数は劇的に改善しました。

AI時代の「新たなボトルネック」と使い分け

Devinの実装が速すぎるため、今度は「人間のレビューや動作確認」がボトルネックに。軽微な修正を10並列でさばける反面、確認する人間が追いつきません。そこでレビュー負荷を下げる「AI向けのガードレール作り」を進め、人間はテストコードの妥当性だけを見ればよい、といった運用設計に見直しています。

結局は使い分けが重要です。200字以内で説明できる明確なタスクはDevinに丸投げでうまくいきますが、仕様が不確定だったり方針転換が起きやすいタスクは、手元で進捗を見ながら進められる「Claude Code」やエディタ統合型の「Cursor」が向いています。AIが書いたコードをいかに効率よく安全にレビューするか ── その運用設計こそ、これから磨くべき領域です。

この記事は note「スポーツAIラボ」掲載記事をもとに再構成したものです。元記事(note)を見る →